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2016/03/10
たった今入ったばかりのニュース速報です。
正確な日時は不明ですが
どこかで事件または事故が発生した模様です。
ただし、詳しいことはまだわかっておりません。
なので、引き続き続報をお待ちください。
以上、最新のニュース速報でした。
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2016/03/09
世の中にはちょうど良い厚さの毛布が滅多にない。
たいていは薄すぎるか、または厚すぎる。
そして柔軟性なくて隙間ができる。
冬用の掛け布団カバーに布団を入れず
そのまま掛けると、なかなか快適。
これの端にフェルト生地を安全ピンで留め
首と肩を覆えるよう加工した。
冬になり、寒くなると
僕は腹巻を首に巻く。
ネックウォーマーは硬いのだ。
若くなくなってから
下着は一年中ノーパンももひき。
冬になると、綿100%から化繊混じりになる。
これは二枚重ねにするためだ。
ガスや電気や石油を使う暖房はやめた。
厚着して、指なし手袋して、寝袋はけば
頭すっきり、下半身も寒くない。
ライフライン切断時の非常用としても
寝袋は買っておいて損はない。
真冬になると、僕は寝袋に入り
あの布団カバー、さらに毛布を掛けて寝る。
寝袋を二重にする場合もある。
(僕は4枚持っている)
羽毛布団はあるが、胸は汗ばみ、脚は冷え
どうにもこうにも使えない。
包むように受け止める低反発性マットレスも
敷布団の下、冬の快眠におすすめだ。
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2016/03/08
彼は若くてハンサムで
頭が良くて仕事もできる。
だけど
彼の尻には
豚のシッポが生えている。
彼は女の子にモテる。
女の人にも男の人にもモテる。
それなのに
あまり深い仲になることはない。
そのわけは
彼の尻に燦然と
豚のシッポが生えているから。
なぜ彼の尻のそれが
豚のそれである
と断言できるのか
と言えば
なんということはない
彼を産んだ母親が
正真正銘の豚であったから。
ブー ブー
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2016/03/07
会社の同じ部署にいる後輩は
皆から「犬の鼻」と呼ばれている。
彼は嗅覚が異常に鋭いのだ。
「今朝も立ち食いの天ぷらソバっすか」
挨拶代わりに朝食を当てる。
「あの二人、できてますよ」
社内恋愛や不倫は必ずばれる。
「先輩、病院に行った方がいいっすよ」
潜伏する病気も感知してくれる。
他人の私生活なんぞ彼にはバレバレである。
マンションの無分別なゴミ出しの住人とか
その臭いから簡単に特定できるそうだ。
まさに犬並み。
性格も犬に似る。
「おまえが一番好きな匂いは?」
ある日、何気なく尋ねてみた。
「もちろん、先輩の匂いっすよ。ワン!」
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2016/03/06
彼女の耳は、猫の耳。
欲望の声
つまり、相手の本音が聞こえます。
「腹へった」
「ああ、眠りたい」
「ふん。どうもつまらん」
「なんかいいことが起こらんかな」
「おっ。かわいい猫耳の子がこっち見てる」
ただし
あんまり難しい声は聞こえません。
だって所詮、猫だもん。
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2016/03/05
彼女は一見、ごく普通のお嬢さん。
清楚な印象を与える顔立ちで
立ち居振る舞い言動なんかも、そんな感じ。
ところが、彼女の右手は毛深くて
指が太くて短くて、しかも爪が異様に長く鋭い。
つまり、そう。
まるで熊の手みたいなのだ。
毛を抜いても、すぐ生える。
爪を切っても、すぐ伸びる。
そして実際、ほとんど熊の手そのものなのだった。
数年前、電車内で彼女の尻を撫でた痴漢がいたが
不運な彼は彼女の右手で殴られ、首の骨を折ってしまった。
つい反射的に右手が出たらしい。
前世が熊だったのか、先祖がマタギだったのか
それとも古代中国の宮廷料理人だったのか
なんの因果か彼女にはわからない。
いっそ手首から切り落としてしまおうか。
そんなふうに思い詰めたこともあったらしい。
しかし、いざ彼女が実行しようとすると
あっさり熊の手が刃物を払いのけてしまう。
それで彼女、さすがに諦めてしまった。
最近になって、とうとう彼女は
熊キャラのコスプレイヤーになる決意をしたらしい。
原作は同人誌に連載中の彼女自身の漫画。
しかも器用なことに、それは熊の手が描いている。
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2016/03/04
芋虫と毛虫が出会いました。
「おい、芋虫」
「なんだ、毛虫」
「おまえ、毛がないな」
「そりゃ、おいら芋虫だもん」
「おれは毛があるぞ」
「そりゃ、あんた毛虫だもん」
「そういうもんか」
「そういうもんさ」
「おまえ、将来なんになるんだ?」
「わからんけど、とりあえずサナギになるんだろな」
「マユとか作るつもりか?」
「まあ、作りたくなったらね」
「それから蝶になるわけか?」
「あるいは蛾かな」
「ふん。つまらん」
「仕方ないだろ、芋虫なんだから」
「決めつけるなよ」
「決めつけなくても、決まってるさ」
「おれは、もっと大きくなってやる」
「大きな毛虫?」
「そう。大きな大きな毛虫になってやる」
「きらわれるだけよ」
「べつに好かれたくなんかないさ」
「毛虫だもんね」
「そう。毛虫だもん」
「でも、そのうち変わっちゃうよ」
「変わるもんか」
「変わるって」
そこに鳥が現れ、餌を見つけました。
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2016/03/03
わからない。
僕には恋がわからない。
恋に悩み続ける君の気持ちが わからない。
人に限らず
好きなものは手に入れる。
手に入らないものなら
想い浮かべる。
上下左右 角度を変えて
想い浮かべる。
逆さにしたり 裏返したり
あれやこれやと 想い浮かべる。
余計なものは削り取り
足らないところは付け加え
組み合わせたり 再編したり・・・・
いつも間にやら 原型を超え
その想い浮かべたものが自立する。
それはもうオリジナル。
誰のものでもない僕のもの。
ここにしかない僕のもの。
僕だけのもの。
わからない。
僕には恋がわからない。
恋に悩み続ける君の気持ちが わからない。
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2016/03/02
「あの女は俺のものだ」と男が言う時
彼は実体のないルールや関係を主張しているものと思われる。
その主張が周囲に受け入れられるなら問題ないが
受け入れられない場合、実体がないので所有するのは難しい。
そのため、説得なら口数、実力行使なら武力に訴えるなど
実体のなさを実体のあるもので補おうとする。
野生における弱肉強食がまさにそれ。
強いから自分の好きにできる。
ゆえに獲って喰っても構わない。
しかし、これを野放しにしておいては
争いや派生する問題が絶えない。
「とりあえずナワバリを主張して棲み分けましょうよ」
というのが自然な流れ。
この「ナワバリ」が「所有権」のひとつの起源ではなかろうか。
どうやらナワバリにも実体はない。
おそらく意識の産物に過ぎない。
しかし便宜上、ナワバリ同士が重なってはいけない。
「ナワバリを無闇に拡げなければならない状況は避け
ナワバリ内を整備し、改善し続け、安定させましょうよ」
そんなところが妥協点であろう。
内部調整せぬまま実体のない所有権を外部に主張するのは
どうも自然のマナーに反するような気がしてならない。
グローバル化も然り。
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2016/03/01
相手を信用できないが
あいにく他に相手がいない。
不完全ではあるが
どうせ完全にはできない。
ためらいつつも
妥協と諦めの頃合いを計る。
近頃、そんなのばっか。
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