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2014/02/08
仕方ない
仕方ない
仕方ない
起きて喰って寝て
起きて喰って寝て
起きて喰って寝て
おんなじことの
繰り返し
おんなじことの
繰り返し
おんなじことの
繰り返し
2013/12/09
君よ 君
服を脱ぎ捨て
裸になり
肉も剥ぎ取り
内臓も
千切っては投げ
千切っては投げ
骨は砕いて
粉にして
みんな手放せ!
風になれ!
2013/10/26
彼女を家に呼んで
料理する
原形を留めないまでに
細切れにして
肉団子にしようか
ハンバーグにしようか
それとも
生姜焼きなんかどうだろう
どうだろうって
どうでしょう
彼女の望みは
なんだったのか
どうでもいいけど
気にはなる
気にはなるけど
気にしない
どうせ僕が食べるわけじゃない
2013/10/14
情熱の動脈 哀愁の静脈
脈打つ心臓 膨らむ肺臓
痙攣するは 胃と腸と横隔膜
「とっても素敵な
内臓露出ファッション!」
隠しきれない骨格標本の悩ましさ
体液に濡れる人工臓器
衝撃の子宮外妊娠
寄生虫のダンスホール
悪性腫瘍の謝肉祭
「むしろ 隠すなんて 恥ずかしい」
未来における流行の最先端では
皮膚と筋肉が透明になる。
刺激を求めて
どこまでも恥ずかしくなる。
やがて楽しい
透明人間の時代がやってくる。
Yaeh!
2013/09/28
うららかな 春の日差し
満開の桜の木の下
浴衣姿の若い女 昼寝中
浴衣の裾 めくれてる
胸もと はだけてる
帯さえ ほどけてる
昼寝にしては いとおかし
酔っぱらい 指さし笑う
唇から 紅が垂れ
腹から 日本刀生え
酔っばらい 地面に吐く
女の悲鳴 澄んだ空を裂く
風に舞う 桜の花びら
散ってなお まだ見頃
2013/08/07
真夜中に
うっかり寝ぼけてしまって
合わせ鏡の長い廊下を
どんどん どんどん
歩いて 歩いて
奥の奥の その先の奥まで
行ってしまって
そこで
なんだか疲れてしまって
その場に寝転んで
すっかり眠ってしまって
そのまま
帰れなくなってしまった
みたいな
みたいな
みたいな私
2012/09/11
千匹の虫が這う 僕のカラダ
ケムシ ウジムシ ダンゴムシ
ムカデ ゲジゲジ ゴキブリに
ヒルやナメクジ ミミズまで
おぞましき万本の脚を蠢かせ
けがらわしき億本の毛を逆立てて
ウヨウヨ モゾモゾ
ワサワサ クネクネ
ゾロゾロ ベトベト グルルルル
かじり 飲み込み 味を占め
針刺し 毒注ぎ 産卵す
ガリガリ ボリボリ
ムシャムシャ ベチャベチャ
ヂグヂグ グジュグジュ ウヒヒヒヒ
2012/05/08
誰もいない砂浜。
海水浴シーズンには
まだ少し早い。
サンダル脱いで裸足になり、
波打ち際に立つ。
手に持っているは
ゴム製の水枕。
この中に
海水を詰めるつもり。
海水入りの水枕。
なかなか
素敵じゃないかしら。
海原に浮かぶ夢とか
見れるかも。
ところが現実、甘くない。
割れた貝殻踏んで
よろめいて
そのまま波にさらわれ
海原へ。
気が付いたら
かなり沖合。
私は泳げない。
水枕を持ってて
助かった。
空気を詰めて
栓をして
浮き袋にしちゃいましょう。
そうしましょう。
そうしましょう。
ああ、流される。
どこまでも流される。
そのうち
眠くなってきた。
海面に仰向けに寝て
頭の下には
水枕ならぬ空気枕。
波を枕に見る夢は
魚の夢ではあるまいか。
プカプカ プカカ
2012/04/08
ある依怙地な女の子の物語。
どうでもいいような
瑣末なことが気になって
彼女、なかなか眠れない。
あたし、愛されているかしら?
それとも、嫌われているの?
もしかして、憎まれてる?
ひょっとしたら、無視?
いつまで考えても
わかんない。
依怙地な依怙地な
依怙地な子。
やっぱり今夜も眠れない。
2012/04/07
彼女は逃亡者
名を偽り
顔を変え
命を守る
彼は追跡者
名を呼び
顔を歪め
命を削る