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2013/11/28
夜空に浮かぶ星と月、
湖岸にたたずむ武士の影。
おもむろに武士は抜刀し
湖面に映る月を斬る。
さて、いかに。
武士は斬ったつもりでも
はたで見る目にゃ斬れてない。
ましてや、夜空の月に傷はなし。
電網の湖岸にて
電脳の月を斬る武士の
星の数ほど多きこと。
2013/11/24
ピクとニックが出かけたよ
バスとケットを従えて
空は青空
白い雲
お帽子かぶって
水筒ゆれて
野越え 川越え
林越え
大きな切り株
見いつけた
バスとケット
手を組めば
サンドとイッチ
跳び出すの
ララララ ラララ
ラララララ
ピクとニックは
楽しいな
2013/11/20
舟に揺られ
いささか酔ったれど
岸は消えたか
崩れたか
水は濁って
底見えず
流るるばかり
遣る瀬ない
2013/11/15
期待しないけど
諦めたわけじゃない
好きじゃないけど
きらいになったわけじゃない
ただちょっと
ほんのちょっと
疲れてしまっただけなんだ
君が望み続ける
僕の世界に
2013/11/14
ガラスの遊園地は
シンデレラ姫の片方の靴。
落とした靴か、
履いてた靴か。
落とした靴なら
王子様が拾ってくれる。
履いてた靴なら
誰も拾ってくれない。
知らんぷりして
クルクル
クルクル
まわり続ける
ガラスのメリーゴーランド。
2013/11/12
主は
何処より来たり
主が
此処に在らずんば
何処へと去りぬ
幾億 幾万 幾千の
憂いを 迷いを 災いを
捨て置きしまま
2013/11/10
一緒に帰ろう
君が よければ
一緒に帰ろう
お話 しながら
一緒に帰ろう
歌ったりして
一緒に帰ろう
笑ったりして
一緒に帰ろう
僕で よければ
2013/11/06
やむにやまれず
恋をして
よせばよいのに
夢を見た
なせばなるさと
努力して
そりゃあそうさと
諦める
どうせどうにも
なりゃしない
なるよになるが
人生さ
2013/11/01
毎晩
あなたにね
囁いてあげるから
片耳そいで
贈ってよ
ほら あんなに
月が赤い
尻尾を切られた
猫の眼みたい
なぜか今夜は
酔えなくて
恋人でもない
彼または彼女を引きずって
お散歩するの
手鏡とか割るつもりで
白いブラウス
引き裂いてみるの
なぜかしら
救いの呪文は
電話番号に似ているの
街路樹を飾る
美しい死体
それとも
たとえば
月から落ちた
真っ赤なしずく
ダラ ダラリ