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2015/03/31
桜の花の
咲くは 散るの始めなり
見上ぐれば 散らんがため
咲くが如し
白妙の 雲は流れて
形とどめず
2015/03/27
春になって 桜の花が咲く
それは木の枝でなく
心の中に
散るために 誰が咲こう
花よ 花
美しくあろうと なかろうと
華やかであろうと なかろうと
咲いておれば
春爛漫
2015/03/25
いつのまにか 君は 大人になって
いつのまにか 君は 大人になりすぎて
いつのまにか 君は どこかへ行ってしまって
いつのまにか 君は 僕を忘れてしまって
いつのまにか 僕も 君を忘れそうで
いつのまにか
2015/03/20
ばれるような 嘘をつけば 囚人
ばれるように 嘘をつけば 芸人
ばれないような 嘘をつけば 教祖
ばれないように 嘘をつけば 大臣
2015/03/17
あんた、なにをしてるの?
こんなことしてる場合?
もっと大切なことあるんじゃない?
誰かがなんとかしてくれる
なんて思ってない?
思ってるよね。
それって、妄想だよ!
えっ?
そう思ってないのに
そんなに平気でいられるの?
すごいね。
それって、鈍感だよ!
2015/03/15
なるようになっているなら
なるようになる
なるようになっていないなら
なるようにならない
なるようになっているか
なっていないか
わからないなら
なるようになるかならないか
わからない
だから
なるようになれ
2015/03/13
花嫁を幸せに導くであろう偽りのヴァージンロードに
ほんのちょっとだけ銀のナイフで切れ込み入れるの。
そして、そのまま知らんぷりして
ウエディングケーキに入刀させるのよ。
教会の十字架には忌まわしきハーケン施して
誓いの言葉は手作り時限爆弾で掻き消すの。
季節はずれの突風も吹くでしょうね。
お金持ちでハンサムな花婿は倒れるわ。
かわいいだけの花嫁は吹き飛ばされて
転がるエンゲージリングは野ウサギの巣穴の奥に落ちるのよ。
ああ、いい気味だわ。
ライスシャワーなんかポップコーンで十分よ。
ウエディングベルは煩悩の数だけ除夜の鐘ね。
花嫁が投げるしゃらくさいブーケなんか
血まみれのヘソの緒アンド胎盤付き胎児だわ。
おほほほほ。
まさに、おほほのほよね。
2015/03/11
なにをすればいいのか
わかんない
なにをするべきか
それも わかんない
そもそも ほんとうに
なにかをしなければならないのか
それすら わかんない
わかんないままでいいのかどうか
というもんだいにしても
やっぱり さっぱり
わかんない
だから だから
なにをすればいいのか
わるいのか
いつも いつでも
いつまでも
まったくもって
わかんない まま
2015/03/10
せっかくの夜のひと時を
ただ酒に酔うばかりでは
なんとも惜しい気がする。
絵が描けるかもしれない。
曲が浮かぶかもしれない。
あるいは こんなふうに
詩が生まれるかもしれない。
オリジナルなこの夜を
ありふれた酔いの気分に
なんにも残らない虚しさに
したくはない。
2015/03/05
うちあおぐ天より
やわらかに鐘は鳴る
今ここに何が残るや
過ぎし日の思い出ばかり
すでに苦しみは消え
もはや悲しみもない
どこまでも青き空
ただそこにあるばかり