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2016/02/29
いわゆる「作曲したいけど作曲できない人」向けの解説です。
作曲に必要な道具は
音符を入力すれば演奏してくれる作曲ソフトと音程確認用の楽器。
とりあえずフリーウェアの作曲ソフトをダウンロードし
安物の電子ピアノを用意すれば十分です。
およそ名前は便宜的なものなので
作曲のためのメモに使う音名は
♪ ドレミファソラシド ♪
とは少々異なり
半音(ピアノの黒鍵)の[♯]や[♭]も加えて
♪ ドトレリミフヒソサラルシド ♪
これなら、すべて音名で歌えます。
(例:|ラーシドレードシ|ラーシラサーミー|~)
低い音なら下線を引き、高い音なら上に付点。
伸ばす音には直後に[ー][ー・][=][≡]などを加え
短い音には三連符のような記号を使う。
その他、作曲する本人さえわかればOKなので
表記は各自で工夫してください。
まず、あまり考えず適当に楽器を演奏してみます。
つまらないメロディや既存のメロディなら
使えないのでパス。
オリジナルな感じのする面白い音のつながりが聞こえたら
メモするか、そのまま作曲ソフトに入力。
それを作曲ソフトに演奏させ、試聴して確認。
問題なさそうなら、試聴したイメージから連想されるような
その音のつながりにつながりそうな新たな音のつながりを探ります。
楽器で直前の演奏を繰り返して探るも良し。
とりあえず、それらしく音符を打ち込んでみるも良し。
それを作曲ソフトに演奏させ、試聴し、変な気がしたら修正。
好ましければ続けて、つながる音を探る。
これら一連の作業の繰り返しにより
まとまったメロディのつながり、ひとつの曲ができ上がります。
これだけです。
伴奏を加えたりするつもりでもなければ
コード(和音)進行とか、もっともらしい知識は要りません。
作曲ソフトによっては半自動の編曲機能もあったりしますが
ありきたりな感じになるので、私は薦めません。
できないと決めつけず、尻込みせず
とにかく一度試して、少しずつ慣れる。
案外、やればできるもんです。
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2016/02/28
宝の山にいながら
その価値を知らなければ
ゴミの山に埋もれているのと同じ。
どんなことでも
意識できるのに
そんなことしか
意識しようとしないのは
まさに
宝の山の持ち腐れ
ではあるまいか。
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2016/02/27
あんな人に
あんな事する人に
何を言っても無駄なのだ。
出生しゅっしょうが悲惨だったのか
育った環境が悪かったのか
そんなの 知らないし
興味もないが
たとえそうであるにせよ
それとこれとは 別問題。
まったく聞く耳持たず
そこから一歩も出ようとせず
いつまでも ただ
根拠なき思い込みにすがるばかりの
あんな人に
あんな手遅れの人に
あんな救いようのない人に
今さら 何を言っても無駄なのだ。
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2016/02/26
彼女は美しき人妻。
笑顔が素敵。
ただし、病弱。
強い刺激にめまいする。
直射日光は天敵で
外出なんぞ、もってのほか。
帽子かぶって、サングラスして
日傘さしても耐えられない。
日がな一日、家の中。
それでも不安はつきなくて。
料理は危険、火に刃物。
掃除もあぶない、立ちくらみ。
洗濯機にさえ目がまわり
ふとんかぶって寝てばかり。
住み込みメイドや使用人
とっかえひっかえ雇っては
とっかえひっかえ駄々をこね
あれやこれやの無理難題。
なのに彼女の旦那さん
ごく普通の会社員。
とっても気弱でやさしくて
文句も言わずに働くの。
バイトしたり、内職したり
夫人を愛でる暇もなし。
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2016/02/25
昼間そこは空地なのだが
夜になると古めかしい洋館が建っている。
「なるほど、幽霊屋敷か」
私は感心しながら
玄関扉のノッカーを叩く。
しばらくすると扉が開き
執事らしき暗い顔の男が現れる。
「ようこそ、いらっしゃいませ」
私はホッとする。
どうやら歓迎されているらしい。
そのまま彼に案内され
私は奥の広間まで通される。
大勢の老若男女が集まっている。
パーティであろうか。
笑い声や話し声が聞こえる。
「やれやれ。
またひとり、幽霊がやって来たよ」
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2016/02/24
雨音は 拍手に似ている。
または その逆か。
しめやかな雨も
雷ともなう 激しい雨も
どちらも それなり
よいものだ。
ひさしの下で 聞くにせよ
コンサートホール または
子宮の中 羊水に漂い 聞くにせよ
あの全空間に意識が満たされる感覚は
思わず拍手したくなるほどに
なかなか どうして
よいものだ。
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2016/02/23
目覚めたのちに思い出している。
僕はクサノコ採りをしていたのだ、と。
遠征から帰ってみると、車道は渋滞していた。
クルマを追い越しながら縫うように歩いて進む。
ゴルフ場を連想させるエリアに戻れば
誰もかれもがクサノコ採りに余念がない。
クサノコは吹き出物のように草地に生える突起物。
小さいが食べられ、味も悪くない。
まるで小さいキノコみたいだから
草の子ども、クサノコと呼んでいる。
ここはホームグラウンドのような場所なので
知人友人たちに会釈しながら奥へと進む。
途中、びっくりするほどの美女が親しげに寄ってきた。
思い出せないが、どうやら幼馴染おさななじみであるらしい。
はた目に羨ましがられそうだな、などと思いながら
一緒に並んで談笑しながらしばらく歩く。
彼女は用あって図書館のような建物の中に入り
僕は待つ間、そこの庭の祭壇みたいな草地に寝転ぶ。
そして、ちょっとだけ眠ったのだ。
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2016/02/22
今は昔、東北のさる城下町。
夜中に若い女が行方知れずになる
または惨殺されるという事件が相次いだ。
さらに事件前後、馬のいななきが聞こえた
あるいは馬の首が火の玉のように闇夜を走り抜けた
などと言う多数の目撃談が番所に寄せられた。
ある夜、腕に覚えある武士が役職で夜回りをしていると
はたして闇の向こうから赤黒い馬の首が駆けてくる。
すれ違いざま、あっぱれ武士が袈裟斬りすれば
馬の首は折れるように消え、同時に遠く絶叫が響いた。
以来、忌まわしき事件は途絶えた。
真相はついに究明されることなく
月日とともにうやむやになってしまったが
同夜同刻、さる高名なる儒学者がひとり
自宅の寝所で股間を血塗れにして転げまわっていた
と、しばし噂になった。
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2016/02/21
堪えがたい臭気を焦がすかのように
太いロウソクが灯っている。
闇に浮かぶ一頭の牛の横顔が眼前に見える。
どうやらここは夜の牛小屋。
あなたは日本刀を振りかざしている。
古風な野武士のような姿である。
あなたは目の前の牛の首を斬り落とすつもりでいる。
あなたにとって愛着のある大切な牛。
それが浮世の義理かなんであるか定かでないが
あなたはそうしなければならない立場に陥っている。
しかし、さすがに忍びない。
あなたは牛の気持ちがよくわかる。
ほとんど牛そのものになれるような気さえする。
角あり蹄ひずめあり、尻尾振り振り繰り返すは反芻はんすうの日々。
されるがままに引いて押して眠って起きて。
ふと見やれば、見慣れた男が光る細長きものを振り下ろす。
うなじに鋭き痛みが落ちる。
続いて顔面に地面の当たる感触。
転がったのちに見上げれば、呆然とした男の暗い顔。
その表情は、あの愚鈍な牛に似てはいないか。
それに気づくか気づかぬうち
あなたの左右離れた両目に、漆黒の闇が訪れる。
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2016/02/20
実家に入り、母に言う。
「お隣のニワトリ、うるさいね」
すると、母は言い返す。
「あれはゴエンドンさんとこのニワトリだよ」
屋号で言われてもよくわからない。
だが、お隣の屋号でないことだけはわかる。
「違うんじゃないかな」
「おまえ、あれがゴエンドンさんのとこなのか
タケゾウさんのとこなのか、確認してくれないかね」
「そんなの自分で確認すればいいだろ」
私にとってどうでもいいことだし、それに
母は白内障の手術をしてから私より目がいいのだ。
もうなんだかむしゃくしゃしてしまって
これ以上は母との会話を続ける気になれない。
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