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2013/01/06
中学時代の話。
生徒は「連絡ノート」という代物に、明日の日課や持参物を記入する、
というのはどの学校でも普通のことだと思う。
僕の学校ではノートの開いた箇所に、その日の感想を書き、
次の日先生がその感想に対してコメントをつけて返却する、というシステムがあった。
例をあげると、
「今日の数学は難しかったです。」
「体育がおもしろかったです。」
などの感想に、先生がコメントするわけである。
しかし僕は子供ながらに、
「40人もいる生徒のくだらない感想に毎日コメントを入れるなんて、
先生にとっては相当な苦行なのではないか…」と考えるようになった。
なんとか、大好きな先生の苦痛を和らげてあげたいという正義感に陥る僕。
担任の先生は男性(30〜40代)である。なにか喜ばせる方法はないか…
……………………………………そうだっ。
「女の子のパンツを描いてあげよう。」
繰り返すが、先生を喜ばせるための正義感からきた考えである。
その日の僕は連絡ノートの空白に、感想を何も書かなかった。
かわりに、スカートが風でめくれて「いや〜ん」と言っている女の子を描いた。
そしてそれを、提出した。
しかし提出した後に、なにか嫌な予感がした。
僕はその頃 学級委員で生徒会役員という真面目なキャラで通っていたし、
なにより神聖なる連絡ノートに女の子のパンチラを描くなんて、
絶対にあってはならぬこと。
「あ、後で職員室に呼ばれるわ…」という冷静な考えにいたる。
「正義感でパンツを描きました!」と言ったところで先生は信じてくれないだろう。
最悪 殴られるのも覚悟の上で、返却された連絡ノートの、
先生のコメント欄を読む事にした。
すると、
「ありがとう。眼の保養になった。」
正義感が伝わった。
本当に寛容で、生徒の気持ちがわかる素敵な先生だと思った。
その日から、僕は先生が喜ぶようなイラストやネタを連絡ノートに
描いて描いて描き続けた。
当時は知らなかったが、僕のノートは先生だけでなく、
クラスの女子達も毎日見ていたようだ。(というのを、最近 同窓会で聞いた)
そして、ずっと「真面目キャラ」だった僕が
卒業文集の「クラスでスケベな人ランキング」で3位にランクインし、
見事「むっつりスケベキャラ」に昇格することととなった。
先生。お元気ですか。
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