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2008/07/16
雨がよく降る日に会った
だから雨の日が好きなった
好きか?とよく聞かれた
好きだと答えたけど
好きがなにか分からなかった
空っぽだった
居場所がなくても平気だった
その時はあなたがいたからなのかな
いつでも俺がいるよといってくれた
だけど私はその優しさを素直に喜ぶことはできなかった
大きくて真っ直ぐで それが返って辛かった
愛されることがいまだ怖い
そんな中
連絡は途絶えた
繋がらない電話は1日続き
繋がらない電話が繋がった時
あなたは静かに私の名前を呼び こう云った
もう目が見えなくなるんだって
すこし笑いながら悲しそうにたしかにそう云った
それからあなたは連絡してこなくなった
もし逆の立場ならあなたは私を見捨てなかったのに
暖かいお湯にどっぷりはまった私は
まだお湯の中にいて 腰をあげる勇気もなく
ふやけた手足を見つめ続ける
今日も雨だ