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Comment~ 夢の終わりに (夢の続きへ) の物語 ~
嘘だろう?
僕は世界平和なんて、
一度だって祈った事はなかった、だなんて。
僕が望んでいたのは……
どう考えても、僕の勝手な思想による
世界征服だった。
おかしいな?と気付いたのは、もっとも最近だ。
とある曲を聴いて、ハッとした。
どうして、今まで気付かなかったのだろう。
何年も何十年も、
あの有名アーティストも、あの有名画家も、世界平和について何年も謳い続けているのに、
平和になっているようには見えない。
それとも僕が盲目なだけ?
いやいや、
実は、戦争なんか誰かのでっち上げで、
起こった事なんかないのじゃないかしら?
自分の心のあり方も、体のあり方も
誰かの許可が必要だなんて。
なんかおかしいな。
そんな大事なの?
それとも誰かに言われたの?
誰もそんな事は言わないよ。
子供も大人もみんな、大人だもん。
融通の利く人間になるために
融通の利かない大人になる。
この木から謎の果実が出来たとして、
僕は迷わず食べるだろう。
未来は明るい。
だって、争う事なんかないのだから。
だから、
この僕が今まで作ったおとぎ話全ては、
全部嘘で、
人種も宗教も文脈も関係ない、
過去の残虐も復讐も、関係ない。
みんなで、おてて繋いで、仲良しこよしで笑い合っている未来だろう。
だから、僕はこの果実を頬張るよ。
例え、これが血生臭くても。
その先にある
愛や友情、絆を信じて。
少年
------------
これは生と死の狭間にあるお話。
------------
夢破れたり?
君の夢通りの世界線が、この世界だ。
挫折さえ、望んだのは君だろう。
悲劇さえ、シナリオ通り。
これで更に、黙っていても女に好かれれば最高だったか?口説けよ。
夢叶った人でさえ、挫折する世界だ。
いくつもの夢への挫折にうろたえ、涙する世界だ、何も気にするな…。
そんなに君は人気者じゃない。
誰も見ちゃいない。
ただ、一時的に激しく周りが騒いだように見える………………。
そんな時間潰し。そんな馬鹿な!
そんな時間潰しがあるかよ…………。
人の噂も七十五日。あと何日?
世間の目。
そんなもの、なかった。
実は全て僕の思い込み。僕自身の目だ。
優しさでは戦いは終わらない
武器を手放しても戦いは終わらない
口を塞いでも戦いは終わらない
それが真実だと思うと、
僕の内部に、憎しみが拡がる。
ほらね、やっぱりね。
それが、本質だ。
その感情から目を背けるなよ、世界平和にするんだろ。
何もわからないまま、
君が、戦場第一線に赴く日が来るだけ。
たくさんの兵を抱え、
言えぬ悩みを抱え、
癒えぬ傷を負い、
年を老い重ね、
たくさんの兵と市民の首を跳ねる仕事。
帰還すれば、家族と飯が食える。
首を跳ねた金で、俺は飯を食う。
画面で見た世界が、画面上の人物が、
僕らに変わるだけ。
何も変ではない。違和感はない。
僕が今度は悪者になる番が来ただけさ、
それとも世間体では正義?
その画面は……映画じゃない…………。
その爆発は……映画じゃない…………。
同化して、麻痺が起こる。
全部、嘘なんだよ。
全部、作り話なんだよ。
最近のCGはリアルだねって、笑いながら、こたつに入りたいよ。
テストのために、日付を覚える……。
それは人が散々、散々、散々、散々、散々、死んだ日だ…………………。
だから、辛いから、この世界は、嘘だ。
これは現実では、ない。
もう、いい。もう、いい。もう、いい。
還ろう、還ろう。家に還りたい。
果実を一口かじる。
甘いような、酸っぱいような、血生臭いような、そんな味だ。
仮にこの果実が毒リンゴならば、それはまた別のおとぎ話のお話になるだけ。
完
「
完成だ!
ねえねえ、良いおとぎ話が出来たと思わない?天才かな、俺。
人々が画面と現実に区別付かなくなるって、話なんだけどさ。
え?それ、もう誰か描いている?マジかよ!やられた!
」
「
そんなのあるわけないだろ、人間がそんな馬鹿なもんか。
まったく、こんな話、誰が読むんだよ。
でも、まあ……表に出ない作品が何点かあっても良いんじゃない?と私は言った。
」
誰かが僕の絵をつまらなそうに眺めながら、言う。
「やっぱ子供の描く絵は自由。」と。
僕は心の中で皮肉を思う。
「ならば、買えばいいのに。」と。
あーぁ…
今日も何かに付けて、
自分の夢破れたりを世界のせいにして、
愚痴をごぼすよ。
全国的に世界平和なんかにはならねぇなぁ……。
どこかでミサイルが雨の変わりに降ったってさ。
こっちは雨降ってるよ、まぁミサイル降らないだけましかー。
「笑顔が連鎖するんだ。」
言った後、いつも思う。
俺の笑顔がひきつっていないか不安だよ。
世界平和はどうした?
世界平和はどうした?
私に、世界平和が二度話掛けてきた。
処女を常に相手するみたいに
扱いに戸惑う。触りたくない。
下心があるとすれば、
君と二度と話したくない。
君を二度と離したくない。
でも……。
どちらにせよ、はなすことになるんだよ。
朝が来れば。
その前に、と。
私は首に手をまわし、そっと抱き締める……ふりをして首に手をかける。
憎い、君を想えば想うほど、愛おしさで頭がどうかなりそうだ。
言葉で言っても言葉以上の言葉は得られないだろう、
言葉は、受け取り手によって
異なるから常に
異常だよ。
このおとぎ話を、破るのは
君と私。
そうして、二人で言うんだよ。
「あの時は大変だったけれど、
世界は平和になったね。
誰も悲しむ事のない世界になったね。」って。
だから……だから……だから……だから……だから……。
絶対、そうなるからさ……。
子供が描いた地球上で、
おてて繋いで、笑顔になっている世界が、
来るからさ。
私と君の憎悪と殺意は、
全てここに置いてゆけ。
僕は私と君のために嘘を付いた。
この嘘が新たな憎しみを生むとは、
今は知らずに。
ペン、水彩絵の具、紙、PhotoshopCS4
-
2010 - 未完成(平和になるまで未完成)
この続きが絵本になります。後日、その絵本の内容も掲載致します。
【永久未完成作品】 夢の終わりに (夢の続きへ)
by kh
~ 夢の終わりに (夢の続きへ) の物語 ~
嘘だろう?
僕は世界平和なんて、
一度だって祈った事はなかった、だなんて。
僕が望んでいたのは……
どう考えても、僕の勝手な思想による
世界征服だった。
おかしいな?と気付いたのは、もっとも最近だ。
とある曲を聴いて、ハッとした。
どうして、今まで気付かなかったのだろう。
何年も何十年も、
あの有名アーティストも、あの有名画家も、世界平和について何年も謳い続けているのに、
平和になっているようには見えない。
それとも僕が盲目なだけ?
いやいや、
実は、戦争なんか誰かのでっち上げで、
起こった事なんかないのじゃないかしら?
自分の心のあり方も、体のあり方も
誰かの許可が必要だなんて。
なんかおかしいな。
そんな大事なの?
それとも誰かに言われたの?
誰もそんな事は言わないよ。
子供も大人もみんな、大人だもん。
融通の利く人間になるために
融通の利かない大人になる。
この木から謎の果実が出来たとして、
僕は迷わず食べるだろう。
未来は明るい。
だって、争う事なんかないのだから。
だから、
この僕が今まで作ったおとぎ話全ては、
全部嘘で、
人種も宗教も文脈も関係ない、
過去の残虐も復讐も、関係ない。
みんなで、おてて繋いで、仲良しこよしで笑い合っている未来だろう。
だから、僕はこの果実を頬張るよ。
例え、これが血生臭くても。
その先にある
愛や友情、絆を信じて。
少年
------------
これは生と死の狭間にあるお話。
------------
夢破れたり?
君の夢通りの世界線が、この世界だ。
挫折さえ、望んだのは君だろう。
悲劇さえ、シナリオ通り。
これで更に、黙っていても女に好かれれば最高だったか?口説けよ。
夢叶った人でさえ、挫折する世界だ。
いくつもの夢への挫折にうろたえ、涙する世界だ、何も気にするな…。
そんなに君は人気者じゃない。
誰も見ちゃいない。
ただ、一時的に激しく周りが騒いだように見える………………。
そんな時間潰し。そんな馬鹿な!
そんな時間潰しがあるかよ…………。
人の噂も七十五日。あと何日?
世間の目。
そんなもの、なかった。
実は全て僕の思い込み。僕自身の目だ。
優しさでは戦いは終わらない
武器を手放しても戦いは終わらない
口を塞いでも戦いは終わらない
それが真実だと思うと、
僕の内部に、憎しみが拡がる。
ほらね、やっぱりね。
それが、本質だ。
その感情から目を背けるなよ、世界平和にするんだろ。
何もわからないまま、
君が、戦場第一線に赴く日が来るだけ。
たくさんの兵を抱え、
言えぬ悩みを抱え、
癒えぬ傷を負い、
年を老い重ね、
たくさんの兵と市民の首を跳ねる仕事。
帰還すれば、家族と飯が食える。
首を跳ねた金で、俺は飯を食う。
画面で見た世界が、画面上の人物が、
僕らに変わるだけ。
何も変ではない。違和感はない。
僕が今度は悪者になる番が来ただけさ、
それとも世間体では正義?
その画面は……映画じゃない…………。
その爆発は……映画じゃない…………。
同化して、麻痺が起こる。
全部、嘘なんだよ。
全部、作り話なんだよ。
最近のCGはリアルだねって、笑いながら、こたつに入りたいよ。
テストのために、日付を覚える……。
それは人が散々、散々、散々、散々、散々、死んだ日だ…………………。
だから、辛いから、この世界は、嘘だ。
これは現実では、ない。
もう、いい。もう、いい。もう、いい。
還ろう、還ろう。家に還りたい。
果実を一口かじる。
甘いような、酸っぱいような、血生臭いような、そんな味だ。
仮にこの果実が毒リンゴならば、それはまた別のおとぎ話のお話になるだけ。
完
「
完成だ!
ねえねえ、良いおとぎ話が出来たと思わない?天才かな、俺。
人々が画面と現実に区別付かなくなるって、話なんだけどさ。
え?それ、もう誰か描いている?マジかよ!やられた!
」
「
そんなのあるわけないだろ、人間がそんな馬鹿なもんか。
まったく、こんな話、誰が読むんだよ。
でも、まあ……表に出ない作品が何点かあっても良いんじゃない?と私は言った。
」
誰かが僕の絵をつまらなそうに眺めながら、言う。
「やっぱ子供の描く絵は自由。」と。
僕は心の中で皮肉を思う。
「ならば、買えばいいのに。」と。
あーぁ…
今日も何かに付けて、
自分の夢破れたりを世界のせいにして、
愚痴をごぼすよ。
全国的に世界平和なんかにはならねぇなぁ……。
どこかでミサイルが雨の変わりに降ったってさ。
こっちは雨降ってるよ、まぁミサイル降らないだけましかー。
「笑顔が連鎖するんだ。」
言った後、いつも思う。
俺の笑顔がひきつっていないか不安だよ。
世界平和はどうした?
世界平和はどうした?
私に、世界平和が二度話掛けてきた。
処女を常に相手するみたいに
扱いに戸惑う。触りたくない。
下心があるとすれば、
君と二度と話したくない。
君を二度と離したくない。
でも……。
どちらにせよ、はなすことになるんだよ。
朝が来れば。
その前に、と。
私は首に手をまわし、そっと抱き締める……ふりをして首に手をかける。
憎い、君を想えば想うほど、愛おしさで頭がどうかなりそうだ。
言葉で言っても言葉以上の言葉は得られないだろう、
言葉は、受け取り手によって
異なるから常に
異常だよ。
このおとぎ話を、破るのは
君と私。
そうして、二人で言うんだよ。
「あの時は大変だったけれど、
世界は平和になったね。
誰も悲しむ事のない世界になったね。」って。
だから……だから……だから……だから……だから……。
絶対、そうなるからさ……。
子供が描いた地球上で、
おてて繋いで、笑顔になっている世界が、
来るからさ。
私と君の憎悪と殺意は、
全てここに置いてゆけ。
僕は私と君のために嘘を付いた。
この嘘が新たな憎しみを生むとは、
今は知らずに。
ペン、水彩絵の具、紙、PhotoshopCS4
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2010 - 未完成(平和になるまで未完成)
この続きが絵本になります。後日、その絵本の内容も掲載致します。
published : 2016/01/24